感想
本能に忠実でちょっと頭の弱い、熊のように大きく心優しい男太児がこの作品の主人公。祖父が残してくれた山を、「牛が作る牧場にする!」と言って周りを巻き込んだ酪農コメディです。最初に読んだときは、主人公がずっと山で暮らしている仙人のような人で、およそ現代人のような生活とはかけ離れているのだろうと思っていました。
ほとんど昼寝をしていたり、動物たちと触れ合ったり、のんびりゆったりとした想像通りの野生の生活をしているようですが、今助けてもらっている人たちがいなくなったらどうするつもりなんだろうなと思います。私はこういう、計画性の無い未来設計を全く考えられないような生活は不安で無理ですが、都会からいきなり田舎にやってきて脱サラ農家とか私の実家の長野ではよくいるのですが、奥さんや家族はよくついていく気になるよなと思います。この主人公には他に家族がいないのでせめてそこが救いだったかなと思います。彼には不思議な能力があってオーラや光の様なものが見え発することもでき、他人をリラックスさせることができる何かを出すことができるのですが、その能力は使って効果抜群というわけではないのでよくわかりませんでした。女好きというか気持ちいいことが好き、という感じなので本当にこういう男性は生理的にムリだと思いました。