ジャンプ部屋ブログ

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おおかみこどもの雨と雪(細田守)感想&書評!花が、後におおかみ男と出会い中退し仕事をも辞め恋愛結婚した後に幾多の困難に乗り越え(ネタバレ注意) #小説


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おおかみこどもの雨と雪(細田守) 好きな出演者は、家族四人共です。

主な出演者は、大学生の花(母)・おおかみ男(父)・長女(雨)・長男(雪)の四人です。

これは、ヒロインである花とその家族の半生を描いた話です。

奨学金制度を利用して国立大学にやっとの思いで入学をしアルバイトをしながら生活を送っていた花が、後におおかみ男と出会い中退し仕事をも辞め恋愛結婚した後に幾多の困難に乗り越え波乱万丈な人生を送りながらも我が子へ無償の愛を注ぎ続け自分の運命を受け入れ力強く生き続けるといったファンタジーを交えた愛と感動の物語です。

花とおおかみ男とが、出会い互いに恋に落ち結婚や出産に至るまでやおおかみ男に関しての背景描写はあまり詳しくは描かれておらず読者によっては多少の疑問などが残るかと思われますがそれでも充分に楽しめる作品になっていると思います。

私が思うに、この物語に関しては何よりもその先の内容に敢えて重点を置くことにより家族の在り方についてなど読み終えた後も読者の心に余韻が残りより一層響くようにというある種の訴え掛けられるものを感じました。

おそらく、そこには著者の狙いが隠されておりそれと同時に願いや読者や作品への熱い思いがあるのだろうと捉えています。

そして、それこそがこの作品を読む上での醍醐味と言っても過言ではないと思います。

様々な視点からでも、老若男女問わず楽しめるでしょうし自分自身と登場人物を照らし合わせ見方を変えることにより新鮮味が増し何度でも飽きずに読み返せる面白さもまたこの作品の特徴の一つと言えるでしょう。

私は、結婚・妊娠・出産の経験がない為分かり兼ねる部分が多くありましたが同性として花に対し共感や関心を多くもてました。
そして、理想的な女性とも言えます。

と、言いますのも若くして妊娠や出産を体験しそれだけでも凄い事だと思いますがその上不慮の事故で夫を亡くし不慣れな環境の中で弱音も吐かず決して諦めず前を向きながら子育てをしている様子が一人の人として女性として非常に素晴らしくそれは誰しもが簡単に真似出来る事ではないですし揺るぎない信念のようなものを感じやはり母は強しなのだと改めて思いました。

それから、雨と雪が心優しくすくすくと成長していく様子からして両親の愛情の大きさや大切さを強く感じました。

そして、中でも強く印象に残っているのは最後には息子である雪が葛藤しながらも残りの生涯を人間としてではなく狼として生きていくことを決意しそしてまた花も母親として雪の思いを尊重し送り出した事に対し複雑な思いを抱きつつも非常に感動しました。

この小説を読み終えた後に、一言に愛情と言いましても夫婦愛・家族愛・兄弟愛など多くの愛が存在する事を改めて知りそれは目には見えないものですがだからこそより一層心に響き渡り各々にとって何ものにも代え難く欠け替えのない宝となるという事を気付かされました。

現実と同様に、容赦ない不運な出来事があるものの愛というものはそれをも勝る大きなものである為なんとも心温まり優しい気持ちになれました。

私は、この小説に出会えた事を心底嬉しく思います。