本のタイトル:天 第7巻 著者:福本伸行 一言感想:東のひろゆき念願の決勝進出なるか?
この「天」は麻雀漫画です。東西の裏プロが終結したこの大会でここまで勝ち名乗りを挙げたのは7人。最後の8人目を決める戦いが描かれているのがこの7巻です。ここでメンバーの中で雀力で劣るひろゆきは勝つために異端の戦略を取ります。それはもう1人の東のメンバー鷲尾をずっと援護してきて、最後の局面で自分のロン牌を送り込むという戦略です。
この最終場面に至るまでひろゆきは鷲尾にわざと振り込んだり、危険パイを先切りしてやったりとずっとしてきたので鷲尾が危険牌をつかんだ時もまさかロン牌を渡されるとは思わずにすり替えを行い振り込んでしまうというものです。まさに奇跡の大逆転という感じです。この7巻ではこの後の東西戦決勝が描かれています。ひろゆきは決勝では西の原田に心を読まれ大苦戦する様子が描かれています。ひろゆきが原田に振り込んだ後のセリフ、「つまり原田が討ち取っているのは牌ではない、オレの慢心、はやる心」というのが印象的です。この天というのは麻雀漫画なのですが、作品の根底にあるのは人間心理の見事なまでの描写なので読んでいて飽きがくることがありません。