ジャンプ部屋ブログ

1994年頃から捨ててないジャンプで何かをしたいです。

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感想・書評「カブキブ!(5) 榎田ユウリ」ネタバレ注意・文化祭へ向けて、学校の合宿所にて初めての合宿をスタート(レビュー)。 #読書


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カブキブ!(5) 榎田ユウリ(えだゆうり)

歌舞伎を部活としてやりたい!という高校生クロを中心に立ち上げたカブキ部のお話、第5巻です。第4巻で入ってきた新入生達の初舞台までが今回の巻で書かれています。
文化祭へ向けて、学校の合宿所にて初めての合宿をスタートしたカブキ部。文化祭が最後の舞台になる3年生のために良い舞台を作りたいと思ったクロが提案した演目は「毛抜」でした。

とにかく登場人物の多い舞台で、1年生も出演しなければいけなくなり、それぞれが問題点を克服していきます。オリジナルの動きが多く、悪目立ちしてしまう碧眼金髪のハーフのトーマには2年生のトンボが最新の映像ソフトを使い、理論的、視覚的に欠点を修復していきました。身長180cmと大柄だけど、極度の恥ずかしがり屋の瑞穂ちゃんが連れていかれたのはなんとサッカー部!ゴールキーパーの先輩に付いて声出しを学びました。一番の問題児は唐臼。やる気がないわけでもなく、身体の作りも舞台向きの良いスタイルを持っているのに、なぜか猫背でボソボソ話す癖が治らない。しかし、それは実はわざとやっていたのだと気付いた芳先輩。それがきっかけで唐臼の過去が明かされていきます。
第4巻から過去が謎だった唐臼が主にクローズアップされているのですが、私はなぜか瑞穂ちゃんの特訓のお話が泣けました。大声を出す練習としてサッカー部のゴールキーパーの先輩から特訓を受け、最初は全然うまくいかなくて俯いてしまう瑞穂ちゃんが徐々に変わっていく姿に胸を打たれました。"誰かに届けるため"に声を出そうと頑張る瑞穂ちゃんの一生懸命さや健気さに涙を流してしまいました。また、1年生の特訓の成果発表として大きな講堂で演じるシーンでは、サッカー部の面々が瑞穂ちゃんの前に登場しエールを送る場面にまた涙でした。
そして、ラストの福祉施設の納涼祭での1年生達の初舞台でもまたじーんとしてしまいました。
1巻を読んだ時は一人称の独特のテンポに慣れませんでしたが、それ以降も読んでみたいと思わせるほどストーリーが良かったです。今ではすっかり大ファンになりました。
今回以降もまだ続くカブキブ!。次のお話が楽しみになる終わり方で、早く次の巻が読みたいです!