ジャンプ部屋ブログ

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かくしごと4巻:久米田康治「ドタバタ劇の中、流行への風刺ネタやパロディは健在です」【感想ネタバレ注意!あらすじ】。 #COMIC


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久米田康治『かくしごと』4巻。ドタバタ劇の中、流行への風刺ネタやパロディは健在です。

漫画家であることを娘に隠し、サラリーマンであると偽る主人公。娘に正体がばれないよう振舞うドタバタ劇が続きますが、4巻にもなると方向性が変わってきます。
しかし、流行への風刺ネタやパロディを扱う久米田氏の作風は、依然として健在でした。例えば「正解が知りたいんじゃない」から展開する一連のテーマは傑作といえるでしょう。「なぜ海は青いのか」という子供ならではの質問。ネットで調べれば一応の正解を導き出せます。しかし日常の会話においては、正解を知ること自体より、それを推測し想像をめぐらせる過程の方にこそ面白みがある場合が多いのです。話を広げようとしたのに、あっさりと正解を答えられたので話は途絶える、というつまらなさをコミカルに表現しています。
更に「正解を知らないからこそ話が膨らむ」といった、漫画を作る技術の話へ展開。例えばサッカーの細かいルールを知らずに描かれた漫画だからこそ、反則である常識はずれの技が漫画に登場し得たのです。実在の有名漫画や、著者久米田氏の過去の作品を臭わせながら紹介する点は、長年の読者こそ味わえる濃いネタでした。