「恋は雨上がりのように」9巻 眉月じゅん・著
旅先の京都で九条ちひろの小説を読みふけるあきらが、なんとも文学的でした。人生には「どうしてこんなことになってしまったのだろう」と思うことも多々ありますよね。それには答えがない、というのは高校生のあきらにはまだ実感が無いことでしょう。
つらい気持ちも時間が経てば変わる、と言われ「大人ってみんなそう言う。」と答えたあきら。そういえば私も子どもに同じようなことを言われた時があったなと思い出し、少し笑ってしまいました。
そして失恋したユイちゃんですが、立ち直り方がなんとも彼女らしくて、この子も無邪気な笑顔の裏にいろんな感情を抱えているんだなぁと思うと胸が詰まります。髪を切って自分らしさを取り戻したユイちゃんには、また持ち前の明るさを振りまきながら前進していってほしいです。
また、ファミレスに偵察に来たちひろさんが、あきらが17歳だと知った時のリアクションがおかしくて笑いました。町田すいくんといい、若いって本当に眩しいなぁとしみじみ感じました。