私が初めて彼を見たのは、当時、早朝に放送していたアニメでした。
その日は、太公望の初の戦闘の放送回でした。絵が当時にしては大変美しく、すごく目を引いたのを今でも覚えています。
初めて見た彼は、少々変わったおじいちゃん口調で話す変なキャラクターだなぁ程度だったのですが、見ているうちに彼の封神計画に対する思い、民や仲間に対する思い、戦うことに対する思いにどんどん惹かれ、気が付いたら既刊のコミックスを買ってしまうぐらい好きになっていたのです。アニメとコミックスでは内容が全然違いましたが彼の根底にあるものは同じだと思います。
ダメ道士を装っているけど頭の回転が速く、どうすれば最善かを瞬時に考え、行動に移す強さ。自分は傷ついても、他の仲間や周りの人間を傷付けさせようとしない、自分を犠牲にしても民を救おうとする優しさ。そんな人なのにそうとは見せないやり方をする狡さ。そんなところがすごく好きです。
また、時間を経てアニメ化されましたが、魅力的な作品の主人公である太公望が私の初恋の人といってもいい存在です。