感想
表紙から抜粋すると「日本の女子高生が海兵隊に就職するお話」だそうで、仲間とのすったもんだしているうちに精神的に強くなっていき、絆がどうこう、みたいな話かと思っていたのですが全く違いました。どうやら実際に訓練を受けた方の経験談をあっさりと描いているようで予想外にかなり面白かったです。
女性海兵隊員は男性とは別に指導されるところからまず面白いです。確かに成人すると男女で体格、体力差は顕著だし同じメニューをさせる意味はあまりないと思うのでとても合理的で心底納得しました。昔はどうだったのかはわかりませんか基本的に「敵国が」ではなく「我が国が危機に迫った時」というのがよかったです。21世紀のこの時代に話だけでは通じない国はザラにありますし、いざというときに攻撃するのではなく、あくまで辞めさせるかあるいは一般市民の救助という教育を隊員にしているのがなんだかすごく腑に落ちる感じでした。他人を助けるとなるとやはり体力が必要で、一番最初の体力テストはすごくきつそうでキャラの一人は嘔吐していたのでぞっとしました。食事がすごく不味そうで不健康そうなのは日本と違うのでそこは抗議してもいいような気がします、1日のうちで唯一の楽しみですし。教官の指導が結構理にかなっているところも驚きでした。いい意味で裏切られる、とっても面白い作品でした。