感想
夫の実家にあったものです。当時は液晶タブレットなんてなかったのでこんなにアナログで大変な事を毎日やっていたのか、と感動しました。今でこそワンタッチで簡単になったトーンなんて、カッターを使っていたんですね。中学生のころトーンを買う買わないでかなり盛り上がっていた時もあったのですが、まさかカッターの使いかたも図説されているとは思いませんでした。
あんなに駆使するんですね、腱鞘炎になるのなんて当たり前だったと思います。読み終えてひと言でいうと、「どうやってマンガを描くんですか、上手に描けるようになるんですか」という質問に答えた作品だと思います。作中で、「私にはドクター・スランプという作品しかありません」といっているのですがその作品のあとにもドラゴンボールでヒットを飛ばしていたり、ドラゴンクエストでデザインしたりとすごい人なのにこんなに謙遜するんだなと思いました。世界中で愛されている作者なのにこの作品は知りませんでした。本当にマンガを描きたいと思っている人に向けて初歩的な事から教えてくれるので、かなり愛をもって描いているんだなというのが伝わってきます。私は描いたこともないですが、読んでいるとやっぱり気になるのがキャラの描き分けです。これは多分絵が上手な人でも難しいんじゃないかと思います。その描きわけについての説明が一番分かりやすいと思いました。