夏目友人帳(なつめゆうじんちょう)18巻
祖母レイコから遺された「友人帳(ゆうじんちょう)」を巡る、美しく切ないあやかし契約奇談三話分と特別編を収録。
最初の一話はライバルと勝負をしたいから審判をして欲しいと主人公、夏目(なつめ)に頼むあやかしのお話。ラストは相変わらずほんわかと幸せな気分になれるものでした。
残り二話は前編後編に分かれ、夏目の友人にして祓い屋の名取(なとり)と協力して探し物をするお話。
名取の飄々としているけれど、結局夏目に振り回される感じが好きです。手段を選ばない祓い屋、的場(まとば)一族も出てきてハラハラ感があるお話でした。的場当主が出てくると、夏目の表情が警戒心に満ちたキリッとしたものになるので当主登場を期待しましたが、今回は出ませんでした。またの機会を期待します。
特別編は少し元気目の女の子視点で描かれています。女の子との別れを惜しむあやかしを見送るシーンが印象的です。
全体を通して見ると、最初の頃からある切なさはそのままに、夏目の「こなれた感」やにゃんこ先生の「家族になった感」が増しているように感じる巻でした。私の知る、魅力を失わない漫画の一つです。