ケンガンアシュラ 21巻 原作:サンドロビッチ・ヤバ子 作画:だろめおん
本巻は大会の合間に起こった「東洋電力クーデター編」とでもいうべき回でした。これまでも代表選手のすり替えや企業への圧力による八百長など大会の裏で暗躍していた速水ですが、ここに来て盤上をひっくり返す手に出てきました。
東電関係者がすべて大会敗退していましたが、「貴様の定めた理を完膚なきまでに破壊しつくすことこそ我が真の目的よ。」という発言から、そもそも大会での勝敗を度外視していたようです。ただ残念ながらクーデター、敵視していた片原にではなく歯牙にもかけていなかった乃木により失敗に終わります。結局、強大な力を得たことによる慢心し、他人も部下もすべて信用していないことが原因でしょう。失敗に終わった東洋電力のクーデターですが、それ以上に気になるのは東洋電力の「後ろ盾」とされる存在です。明確にされているわけではないですが、守護者の中の一部に速水の意図とは異なる行動をしている人物がいたあたり間違いないものと思われます。そしてその一部の人間たちが王馬の「前借り」と同じ技(正式名称は「憑神」というそうです)を使ってきており、そのあたりから王馬の失われていた記憶とも関係があるようです。どうも拳願絶命トーナメント終了後も話は続いていくようで今からワクワクしてしまいます。ただ、それまでの王馬の残りの寿命の件がどうなるのでしょうか。このまま突っ走っていくのか、何らかの解決策が現れるのか、気になるところです。