ジャンプ部屋ブログ

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夢の雫、黄金の鳥籠10巻:篠原千絵「離別することになってしまった寵姫ヒュッレムとイブラヒム」【感想ネタバレ注意!あらすじ】。 #COMIC


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夢の雫、黄金の鳥籠10巻 篠原千絵…ヒュッレムとイブラヒムに亀裂が?

ついに決定的に離別することになってしまった寵姫ヒュッレムとイブラヒム。
相思相愛でありながらも、イブラヒムはヒュッレムの親友でもあり、義姉でもあるハディージェと結婚してしまいました。
一方、寵姫と言われるほどスレイマンのお気に入りとなり、名実ともに寵愛一番の妃となったヒュッレムですが、イブラヒムは彼女と徐々に距離を置き始めます。
ヒュッレムの産んだメフメト王子を、スレイマンの実子と確信を持てず、自分の子ではないかとうじうじぐじぐじ悩むイブラヒム、ちょっと男らしくないです。
スレイマンを裏切った行為を今になって悔いるイブラヒムですが、一時はスレイマンの傍を辞してヒュッレムと子供と隠遁する計画を練っていたはずなのに…。
恋愛脳と言えるほどお互いの周囲しか考えていられなかったイブラヒムの心情に、変化が見られます。
そもそもそんなにまで悔いるなら、寵姫と恋愛するなと突っ込みたいですが。
よくそんなにお互い結ばれて一緒にいることだけ考えていられるな~、恋に酔ってるな~と感じつつ読んでいました。
割り切ってしまったヒュッレムの態度の方が読んでいて納得できます。
スレイマンとヒュッレムの第3子で3男のセリムが生まれますが、そのセリムこそ真のスレイマンの子なので、次代の皇帝として推挙できるとイブラヒムは安堵します。
次男であっても、今や絶大な権力を持つ寵姫が産んだメフメトを推挙してくれると期待していたヒュッレムは、イブラヒムとの信頼関係に亀裂が入ったように感じます。
その信頼も、お互い熱愛した過去があってこそなのですが。
好き好きだけでは通用しない、権謀術数渦巻く世界に翻弄されているイブラヒムがヒロインみたいに感じます。
この巻の時系列がとても速く過ぎてしまい、次男メフメトは5歳くらい、長女ミフリマーは3歳くらいでしょうか?
三男に新生児のセリムがいたのですが、巻末にでも子供の年齢や関係を書いておいて欲しいなあと思いました。
長男で聡明なムスタファは10歳過ぎたくらいでしょうが、いよいよ次巻から波乱の予感がします。
ヒュッレムがある程度スレイマンに信頼を抱いていて、熱愛ではないけれど敬愛している態度がいい感じに表現されています。
史実ではスレイマンがヒュッレムを熱愛し、彼女の虜にされたと記述されていることが多いですが、篠原流の描写ではそうではないのです。
クールでどこか醒めた態度や言動のスレイマンが好きなので、今後どうなっていくのか楽しみでもあります。