「大正ロマンチカ」16巻 小田原みづえ・著
前巻を読んでからだいぶ経っている上に何やら複雑な事情が絡んできたので、理解するのに少し苦労しました。
浅井家の使用人である夏目さんが、実は裏で白川と繋がっていたということのようですね。それを察した浅井藤間が白川の前に姿を現し消し去ろうとしますが、なんと遅れて登場した夏目さんに刺されたのにはびっくりしました。浅井をも裏切った夏目さんの本心が謎ですが、なにより夏目さんが実は女性だったというのは全く予測していなかったので仰天しました。でもそれにいち早く気づいたのがレイヴィスだったというのが、何だか笑ってしまいます。さすが異国のプレイボーイですね。
そして、明が津川先生と再会を果たせたのは良かったですが、少し話が広がりすぎのようにも感じるのでそろそろ真相を知りたいです。やはり滝川事件の全貌が明らかになったら最終回となるのでしょうか。しぶるレイヴィスを説得して明と白川の対面が実現したので、次巻では物語が一気に進むことを期待したいと思います。