火の部族を助けたことで、一般民衆達にもヨナや四龍の存在が広く知れ渡る事態となります。緋流王信仰の厚い民たちが、一斉に神様のごとくヨナたちを祭り上げて崇めるような言動を取ったのは、少し怖くもありました。
数の多い民衆が一つの思想にあっという間に染まってしまう怖さと、その影響力の大きさがよく出ていたと思います。ヨナたちはテジュンの計らいで彩火城に身を寄せることになりますが、そこでもヨナが窓を開けたとたん往来にいた人たちに手を引っ張られていてハラハラしてしまいました。
それにしても、テジュンはなかなかに大活躍だったのではないでしょうか。兄と比べて劣る印象の強かったテジュンですが、ケイシュク参謀に暴言を吐かれても怒りをぐっと飲みこんでうまくかわしたシーンは本当に感心しました。こういうところで一番人間の本質が出ますよね。
初登場の母君イグニがすごく素敵な女性だったのもよかったです。キョウガがおでこを負傷したままずっと倒れていたのには笑いました。シリアスとギャグがうまく融合していて面白く読みました。