一言感想
恋人との今後や幸せを考える女性に読んで欲しいです。
面白いところ。
水沢先生の漫画と言えば、可愛らしい思春期の恋というイメージだったんですが、神様のオルゴールは、大人の女性向けの切ない温かいお話です。
楽しい充実した大学生活を送る柚実は、同い年の恋人・航太と、自分に好意を寄せてくれている守屋(もりや)先輩との間で心を揺れ動かしていました。
結局二人は別れてしまうことになるのですが、そんな中、妊娠が発覚。
産むか産まないかを悩む柚実は、産まないことを選択したのですが、最後は航太と今までのわだかまりを話し、結婚・出産することになります。
大学2年生になると、どうしても結婚を意識してしまうもので、彼氏との今後を悩んだり、そのことで彼氏と真逆の人が良くなったり、たくさんのことを葛藤する気持ちに共感してしまう部分がとてもありました。
まだ大学生だし、お洒落も楽しみたい、友達とも遊びたい、やってみたいことだってたくさんある。
航太の子供を産んで、母親として一人で育てていくことはできない、もし結婚しても、妻としてやっていく自信や想像ができない。
自分が柚実の状況になると、きっと同じことを考えるんだろうなと思いました。
子供ができたと病院で知らされてから、本当は柚実の心の中では母親になる準備ができ始めていて、それでもこれからを考えると簡単に産むなんて言えないという柚実の気持ち。
航太と付き合うきっかけや付き合っていた時の思い出などの回想は心にかなりぐっときます。
本当に飾り立てないシンプルな話で、恋愛・結婚・それからの生活、そして家族や周りの環境など、ヤキモキしながらもじんわりと心が温まります。
こうやって、家族ができていくんだなあと思いました。