はんだくん3巻 「ばらかもん」のスピンオフ待望の3巻
表紙を開くと高校生の半田先生が体育座りをしていて、もう最初から可愛いです。
第11話では男装の生徒会長が登場して、格好いい彼女ですが対面する半田軍団も貫禄があって格好いい、と思いきや、ただの集団ストーキングなので半田先生が振り向くと隠れる軍団員たちが可愛くて面白いです。結局いつも通り何だかんだと勘違いや誤解の連続で、生徒会長も射止めてしまう半田先生の苦難、そして記憶喪失になった半田先生の別人っぷりが痛々しくて面白いです。
記憶を取り戻してから人間不信が酷くなった半田先生の為に、友人の川藤が人肌脱ぎますが、あんまり上手くいかず。残念なはずですが、残念加減がズレていて、せっかく新たに友達になれそうだった長谷川くんへの冷たいセリフが、本人の意図と相手の受け止め方がズレ過ぎていて可哀想なのに笑ってしまいます。結果的に川藤を通して長谷川くんと漫画の貸し借りができるようになり、前進したようなしていないような、なんとも言えない微妙な感じが半田先生らしいです。
15話では半田先生とその他何名かが追試テストを受けます。半田先生は名前の書き忘れという凡ミスでの追試でしたが、相変わらず軍団員たちからは過大評価した誤解を受けてしまいます。それでも何故だか上手くいってしまうのが半田先生です。一緒に追試を受けた人たちは無事合格点を取れて良かったね、と思いきや当の本人は追試すらも名前を書き忘れるという凡ミスをしでかしてオチをつけてくれます。最初に名前を書けばいいのにアホだなあと思いますが、そんな抜けたところが半田先生の魅力でもあります。
カバー裏にも小ネタが入っていて、ばらかもん本編に登場する神崎くんの子供時代が軽く書かれています。可愛いけども残念なくらい性格が悪い、でも可愛いから許せてしまう、そんな神崎が描かれているカバー裏まで楽しめるはんだくんでした。