寄稿頂きました。
「重機人間ユンボル」週刊少年ジャンプ誌上の傑作
編集の判断により打ち切られた漫画は数多くあるが、その中でも私が最も好きなのは重機人間ユンボルだ。これは週刊少年ジャンプに連載された漫画で、作者はあのシャーマンキングの武井宏之氏。シャーマンキングの次回作として期待されていた作品だった。
この作品の魅力は何と言っても、アクの強いキャラクターと斬新でブチ抜けた世界観。そしてテンポの良いストーリーだろう。実際、初連載だった1話では、某24時間海外ドラマもビックリのテンポの良さと、これでもかとばかりの急展開の連続、意外なラストの展開などで物凄く引き込まれたのを覚えている。実際、この1話は人気投票で当時の人気作を押さえ1位だった。
しかし、そこからユンボルの受難が始まる。回を追うごとに人気が下降していったのだ。そしてあの不人気作品には厳しい少年ジャンプ上の連載だったこともあり、単行本1巻分で打ち切られてしまった。
しかし、正直に言わせてもらえば。なぜ人気が下降したのか私にはわからないのである。私に言わせてもらえばこの作品は1話以降も勢いが衰えることなく、キャラクターの成長もストーリー展開も見事な見せ方で欠点が見当たらないほどであった。当時の少年ジャンプではぶっちぎりでこの作品が好きだった。だから連載終了時の私の落胆はお察しいただけると思う。
アニメ作品ではよく「ガンダムの1話を超えるのは難しい」と聞く。それと同じで、私にとってこのユンボルの1話を超える漫画は見当たらないのである。それくらい突き抜けた作品だった。これを読まれた方は是非私のレビューを信じてユンボルを手に取っていただきたい。