悪魔の顔と天使の心を持つ高校生である北野くんが、碧空高校に転校して巻き起こす切なくも大爆笑のストーリー。とにかく、何度も読み返してもほんとうにおもしろい。
まず、麻薬中毒の恐竜のような顔をしていながら、人を傷つけることが何より嫌い。何とか人助けをしようと思うのに、顔が恐いだけで誤解されたりケンカに巻き込まれる。そんな、なんともかわいそうな主人公でも、人並みに友達が欲しいと願うのだが、寄って来るのはその強さに圧倒されて付き従う男子たち。というわけで、北野くんの苦悩はどんどん続いていく。
そんな中、古武道をたしなむ良子ちゃんとの恋も絡み、強面のお父さんも出現するなど、最終回まで全く飽きさせない。
何よりも、優しくてケンカを好まず、流れ星へのお願いは世界平和という北野くんが、愛しくてならない。その北野くんの手下としてつき従っていた竹久くんたちも、最後には、北野さんは大切な友達と言い放つ。そこがまたこの作品のたまらない魅力だ。