先に生まれただけの僕に、新しいドラマの形を見た気がします。
今の時代、ドラマを作るというのはどんどん難しくなっていると思います。
考え方の多様化、年代ごとの趣味嗜好の細分化が進んでいるのを肌に感じます。
そんな中に生まれたこのドラマ。
私には悪役が存在しないように思えました。
高嶋政伸の専務は一見悪役のように見えます。
しかし、最後の彼の姿はいわゆるモンスターペアレンツかもしれませんが、娘への愛を感じるものでした。
確かに櫻井翔の校長の味方とは言えません。
ですが、そこにあるのは善と悪の対立ではなく、意見の相違です。
意見の異なる相手とも話し合い、相手の立場に立って考え、必要であれば受け入れる。
それがこのドラマであった主人公の姿であり、解決方法でした。
必ずしも主人公の解決方法が良かったとは思いません。
学校に残るにしても、もっと上手くできたような気もします。
そして、もっとこういう解決方法があったのではないか、ドラマを見た友人とも盛り上がりました。
つまりはそれが、多様化した社会に向けてのドラマなのではないでしょうか。
悪をぶちのめすドラマの爽快感というのも大好きです。
だからこそ、このドラマの示した新しい在り方というのもまた価値があることに思えてなりません。