感想
単行本の名前を見たときに、ちょっとスケベなストーリーなのかな?と思ったのですが全く違いました。主人公はモンモンというおさるの男の子。窃盗と傷害などの罪で捕まった彼は、おさる刑務所というところに収容されてしまいます。
持ち前の人柄の良さのせいで、あっという間に刑務所で人気者になったモンモンは意地悪な刑務所長の後藤を刑務所の仲間たちと一緒に倒し、刑務所内はおさるたちの楽園となったのです。単行本の作者のコメントが最悪で、「キミたちちびっこのおかげで、らくがきで金もうけをしている、とってもステキなサギ師だ!!」と書かれています。正直爆笑しました。
この作品自体は私が生まれたころぐらいに掲載されていたようですが、その頃のちびっこたちはこの単行本を買って読んでどう思ったのでしょうか。ブラックジョークに受け取っていたでしょうか、気になります。この作品の単行本に名前や学年やクラスを書きこむ欄があって不思議に思いましたが、当時はこういう本の貸し借りがあったからなんでしょうか。
今だと100円で大抵の作品は古本屋で手に入ってしまうので人間関係が希薄になっていると言えばそうなのかも知れません。作者本人が「ラクガキ」と称しているように、まさにラクガキのようなタッチの作風です。よくいえばラフな、悪くいってしまえばヘタクソな感じの漂うイラストですがなぜかすごくひきこまれてしまう不思議なギャグマンガです。